牛尾院長の新着コラム&お知らせ



45歳の女性がお見えになりました。最近、情緒不安定になり、寝つきが悪くしかも熟睡できないため、仕事にも集中できない状態が続いているとのことでした。表情は暗く、かなり深刻な様子に見受けられました。
体をチェックしてみると精神面だけでなく、首から肩、背、腰、臀部、大腿部、ふくらはぎにかけて、ほぼ全身に凝りからくる痛みが広がっていました。
▼私の場合、通常一定の条件が整っていれば、「気」を発すると同時にその症状は解消してしまいます。しかし、全ての患者さまがこのようにいけば素晴らしいのですが、そんなわけにはいきません。
このためには、施術者と患者さま双方が緊張せず自然体でいること、お互いが信頼関係にあることなどいくつかの条件が整わなければなりません。
しかし、症状が消えたとしても、冒頭のように原因を残したままにしておいたのでは、再発の可能性は残ります。依然として原因が取り除かれていないからです。
▼今回私は、全く別の視点からこの症状を捉えなおすことにしました。切り口は、ストレスです。
新潟大学大学院の安保徹教授は、病気の80%はストレスが原因としています。
私は患者さまに尋ねました。「あなたには、大きなストレスがありますね」。
「はい、あります。職場の人間関係、家庭内でもうまくいっていません」という返事でした。
▼私は提案しました。
1. あなたは、職場でも・家庭でも、同僚・家族との関係を必ず改善し、新たな関係を築き上げるとの強い決意をもってください。
2. あなたは、自分一人の力だけでは、生きていけないことを自覚してください。
まず自分は、周囲のみんなに生かされていることに心から感謝してください。
食べ物、衣服、家、道路、乗り物、勤め先、家庭、環境、自然等など、全てのものは他から与えられたものであることを、今一度再認識してください。
さて、もしもあなたの周囲からこれらの全てが消え去ってしまったとしても、あなたはこの世界で一人生きていく自身がありますか。
▼彼女は、納得しました。
不満からくるストレスが解消され、それが感謝に変わった瞬間、暗い表情も、深刻そうな様子も明るく澄み切った表情に変化していました。
もちろん、全身の痛みも同時に消えてしまいました。
私は、治療の究極の目的は原因を取り除くことにあると考えています。
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